プワゾンドールズ #3
- ハッピーエンド クリスマス -




N G



NG集

! 注意 !
必ず本編を読み終わってから読もう




 (クレイジーハートブレイカー13話『ブレイブガールズ』より)

 「貴方の敗因は泣いてしまった事」

 紫陽花に当てた蝶姐の右腕に氣が集中し、循環を始めた事がわかる。

 腕にほとばしる青白い炎さえ見えるようだった。

 「涙に視界を奪われなければきっと貴方の方が速かった。私は…」

 私が勝てたのは、私にはもう泣けるだけの心がなかったから。

 最後の言葉は口に出さず、蝶姐は右腕に力を込めた。

 「さよなら、紫陽花」

 「(゚Д゚ )ウマァァアアアア!」

 「…。うま?」




 (クレイジーハートブレイカー7話『裏切り者』より)

 「んー…ウチのチームの連中ってさ、ほとんど人間じゃないワケよ」

 自嘲するように笑いながら足を持ち上げると、ヘルダイヴは堂々とベンチの上であぐらを掻いた。

 そのミニスカートの奥の辺りをちらりと眺めた摩昼がすぐに眼を反らして相手に呟く。

 「…見えてるぞ」

 「何が?」

 「何でミニスカの下にジャージやねん」




 (クレイジーハートブレイカー6話『御前舞踏』より)

  一心に舞う彼女は恍惚として至福の統一感を味わっていた。

 中途半端な自分のすべてがこの瞬間だけは全部本当の自分になっているような気がする。それが錯覚だとしても構わない。

 周囲の人間も次第に優美な弧を描くように踊るその姿に惹き付けられて、思わず蝶姐の姿に視線を集中させた。

 何時の間にか彼女の周囲からは人影が消え、にわかにできた舞台を限界まで使って舞踏者は木の葉のように舞う。

 存在はちっぽけでも躍動を繰り返すその姿は美しく、ふとそちらを眺めていたレイヴンさえもが息を呑んだ。

 まったく時間の流れを感じさせなかったがほんの15分間ほどの音楽は何時の間にか止み、彼女は高らかに靴を踏み鳴らして舞踏を終えた。

 蝶姐が我に帰った時、周囲からは人垣が消え、変わりに絨毯の上には体を切断された死体がごろごろ転がっている。

 「…あれ?」

 呆けたように呟く彼女が手にしている包丁には大量の血と臓物の欠片が付着していた。
























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